【扉/とびら】
グループ展PARTYtrip「9の扉」展に出品した作品。
この回のグループ展のテーマは「扉」参加メンバーが9人なので
「9の扉」展となっている。
制作テーマ、技法も含め、この次の年、大学院の修了作品の
「つなぐのアイコン」の直系のプロトタイプ。油粘土で原型を作り、
パルプを盛って型をおこしたが、予想以上にパルプが粘土に食い
ついて剥がすのに手間取った。撥水加工に蝋を用いたが、期待した
ほど撥水性が得られずに作業が進まず、パーツを構成する個々の作品
の半数以上が、型を用いていないという散々な状態での出品となった。
自然由来の原料はその扱いも難しいというのが大きな教訓となった。
作品のイメージとしてはそれこそ「つながる」という事を具現化した
「アイコン」となるわけであるが、この直後の時点では「アイコン」
という明確な言葉は出ていない。
電気という見えないものをつないでいって、その末端に輝く、目立つ
存在があって、人間ってのは個体では人間として完成しないという
イメージ。まあ、テーマとして「扉」が決まっていたというのもあるが
「つなぐのアイコン」には扉が無く、「扉」作品には扉があるというのば
当時の自分のメンタル面を反映している様な気がしないでもない。