2007-05腐葉土器斑紙植鉢【前編】-Pots made of pulp. First part.


作品ってのは作った人間のメンタリティとか、モチベーションが滲み出てしまうもの。

良い意味でも、悪い意味でも。

パルプ造形をやってた期間で一番モチベーションに問題を抱えてた時期であるから。

ある意味、自分の中で最低ラインの作品かもしれない。

だからこそ、反省材料が多いのだけれど。


Pots made of pulp.
Pots made of pulp. posted by (C)かゆきゅう

グループ展、PARTYtripの現在におけるもっとも最近の展示。

そもそも、この回のテーマが「人間と木の関係」だったのか。

今となってはよく分からないし。テーマを考えた当人が不参加という
面白い状況であるし。




Pots made of pulp.
Pots made of pulp. posted by (C)かゆきゅう

振り返ってみると、ここまで、色を抑えた展示は今まででこれ以外にはないな。

セピア調で地味。

作品スケールが中途半端で、展示もどこか投げやりなレイアウト。

観る側からすると観にくい展示かもな。


Pots made of pulp. Caption.
Pots made of pulp. Caption. posted by (C)かゆきゅう


Pots made of pulp. Caption.
Pots made of pulp. Caption. posted by (C)かゆきゅう


Pots made of pulp.
Pots made of pulp. posted by (C)かゆきゅう

個々の作品のディテールは問題無いかと。

でも、展示としてはイマイチだな。


"Trees and human relations" Exhibition.
"Trees and human relations" Exhibition. posted by (C)かゆきゅう

会期中に余ってるDMでちょっとお遊び。


Pots made of pulp.
Pots made of pulp. posted by (C)かゆきゅう

こうやって葉っぱを追加してる辺り、物足りなさがある証拠だなあ。

リサイクル、使われなくなる、要は死ぬことを意識しすぎて、妙に割り切ったというのか
消極的な感じが否めない。何というか遺跡的で生命感が感じられない。

まあ、それを狙って作ってしまったんだけど。

本来、入れ物でしかないパルプ、紙を主役に持って行こうとしていたのに、
完全に、脇役に回って、目立たないようにしてしまってる。

これではダメだな。ダミダコリワ。




"Trees and human relations" Exhibition.
"Trees and human relations" Exhibition. posted by (C)かゆきゅう

展示搬入、設営風景。






展示の記録動画。


制作工程などを入れると画像が多すぎるのでそれは後編に回します。




後編に続く。



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2007-05腐葉土器斑紙植鉢【後編】-Pots made of pulp. Latter part.



Pots made of pulp.
Pots made of pulp. posted by (C)かゆきゅう


後編では制作過程の画像を中心にまとめています。



Pots made of pulp.During production.
Pots made of pulp.During production. posted by (C)かゆきゅう

原型はスタイロフォームを削って作ります。
ちなみにこの材料は大学の卒業制作が終わった頃、アトリエ大掃除の時に
大量に積まれていた廃棄物を再利用してます。

いや、ホント、この時節の美術系の大学のゴミの量は半端じゃないよね。
粗大ゴミ、事業ゴミだらけだよなあ。

けっこう、状態の良い素材がゴミとしてあちこちに山積みなのは勿体ない。

今も変わらないのかなあ。


Pots made of pulp.During production.
Pots made of pulp.During production. posted by (C)かゆきゅう

腐葉土をミキサーにかけたものを煮るというめちゃくちゃな事をやってる…。
これをパルプに混ぜたり、液体の鍋にパルプを乾燥させた作品を突っ込んで
色づけ?エイジングを施してました。

ちなみに腐葉土といっても、腐った枯れ葉だけでなく、砂利なども入っていて、
とても扱いづらかった…。

多分、二度とやらない。

Pots made of pulp.During production.
Pots made of pulp.During production. posted by (C)かゆきゅう

腐葉土入りパルプ製植木鉢塗装前。これを泥鍋に漬けたり、蝋付けして
仕上げる。

Pots made of pulp.During production.
Pots made of pulp.During production. posted by (C)かゆきゅう

蝋付け。もちろん蝋なので熱いので箸などで持ちます。
この溶けている蝋は何気に何故か大量にウチにあった、和ろうそくの
使い古しのような状態のを鍋に溶かして使ってますが、ある意味すごい贅沢。

まあ、リサイクルにかわりないですけど。


Pots made of pulp.During production.
Pots made of pulp.During production. posted by (C)かゆきゅう


そして完成。

基本的に天然素材を使っている都合上、劣化の進行が早く、水分を多く与える植物
などへの使用は向いていない。

Pots made of pulp.
Pots made of pulp. posted by (C)かゆきゅう

Pots made of pulp.
Pots made of pulp. posted by (C)かゆきゅう

多くの作品は展示の後に実際に植木鉢として使用したが、殆どがワンシーズンまでしか
持たなかった。、蝋で補強したとはいえ基本的に水に弱いのは変わっていない。

で、役目を終えた植木鉢はまた土に戻って、ベランダのプランターに使っています。

また機会があればそこからまた植木鉢を作ろうと考えている。が、予定は未定である。


2011 2月15日 かゆかわきゅう






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